ニューPC│西山繭子の「女子力って何ですか?」

西山繭子の「女子力って何ですか?」

Writer

西山繭子

#140

ニューPC

2020-02-10 14:34:00

 今朝はとても寒かった。寝起きの良い私が、なかなかお布団から出られませんでした。昨夜の天気予報では東京の最低気温は-1度。これは…と思ったら、案の定、台所の窓のサッシに氷がはっていました。家の中に氷がはるって!私が暮らす家は築20年以上の古いマンションで、冬場の結露がとにかくすごい。風邪予防で加湿器をつけて寝ているために、朝はいつもびっしゃびしゃであります。これをセームタオルで拭いては絞っての繰り返しを毎朝10分。私の1日は冬時間だと23時間50分しかありません。その結露が今朝は凍っていました。いつか結露のない家で冬でも1日24時間の生活をすることが、私のささやかな夢であります。ささやか過ぎて、これって女子力高いんじゃないかと思います。女子力といえば、先日のスーパーボウルのハーフタイムショー。アメフトのルールすらわからない私ですが、毎年録画をしてまで楽しみにしているのは、このハーフタイムショーです。今年はシャキーラとジェニファー・ロペスでありました。もう圧巻。全世界に女のパワーを見せつけてくれました。2人とも母親でもあるのですが、自分のお母さんがあんなに股にくいこんだ衣装で歌い踊り狂っているなんて何て誇らしいことでしょう。ジェニファー・ロペスは娘も登場して『Born in the USA』を披露しました。プエルトリコ系アメリカ人である彼女が星条旗柄のマントを纏い熱唱する姿には、今のアメリカが抱える移民問題を感じざるにはいられませんでした。数年前NYに行った時、高騰するホテル代に手も足も出なかった私はAirbnbでジャクソン・ハイツという町に1週間滞在しました。NYでもっとも多民族が集まり、167の言語が飛び交う町であります。スーパーでもカフェでも、英語よりスペイン語が役に立つほどでした。そんな町もあれば、昨年ルート66沿いではアメリカ連合国の国旗をたなびかせている家をたくさん見ました。それでもあのハーフタイムショーの素晴らしさに感動する気持ちはみんな一緒なのではないかと思います。まあ、一家団欒向きではなかったけどね。あれはさすがにアメリカのお父さんもチャンネルを変えてしまうのではなかろうか。以前からジェニファー・ロペスに憧れていた私、あんな身体になりたいと筋トレを始めてみたものの、筋肉痛が酷すぎてまだ1回しかやっていないというダメっぷり。でも一緒にやっているパーソナルトレーナー(という名の同僚)Sくんからは「西山さんは本気を出せば、ジェニファー・ロペスみたいになれます」と言われました。Sくん、眼鏡の度数が合っていないのかもしれないね。今度ジムの前にZoffに連れて行こう。
 とここまでの原稿を私は今、電車の中で書いています。これまで電車の中でノートパソコンを開いているビジネスマンを見ては「忙しぶってるぅー」と思っていたのですが、いやー、たぶん本当に忙しかったんですね。私も今は少しの移動時間も有効にという状況なので、やっと彼らの気持ちがわかりました。しかし、この電車の中での仕事を可能にしたのは何といっても新しく手に入れたパソコンVAIO SX12のおかげであります。なんだかステマみたいですが、これは先日の誕生日に事務所の社長に買っていただきました。これまで使っていたノートパソコンは9年前の誕生日に同じく事務所の社長に買ってもらったLet’s noteでしたが(社長も大変だな)、Windows7のサポート終了もあり買い替えることに。しかしアップルストアで「64GBより128GBのiPhoneの方が重いんですか?」と尋ねる私が、自力でパソコンを選べるはずもなく、そこはヨドバシカメラ秋葉原店の店員さんに相談をすることにしました。「ワード、ネット、メールが出来るもの」という私のざっくりとした質問に店員さんは、いくつか候補を挙げてくれました。「こちらとこちらではCPUが倍違うんですね。わかりやすく言うと、2人で作業をしているところを4人で作業できるんです」「えっと、作業をするのは私1人です」「・・・・」そしてダンベルのように片っ端からパソコンを持ち上げる私。「これは軽い」「これはちょっと重い」中身のわからない福袋を選んでいるかのようなおばさんに、店員さんも黙ってしまいました。そしていくつか悩んだ末にVAIO SX12に決定!宝の持ち腐れと言われないように、これでたくさんの原稿を書きたいと思います。
 さてさて最後に、ニュース等でご存知の方もいらっしゃると思いますが、先月、私の父、伊集院静がくも膜下出血で倒れました。倒れた夜は、私の誕生日でありました。やってくれるぜ、お父さん。その夜から毎日、父のそばにいます。術後の経過も良く、ゆっくりではありますが一歩一歩前に進んでいます。たくさんの方から心配、応援の声をいただきました。本当にありがとうございます。父が元気になるその日まで、一緒に頑張っていこうと思います。

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西山繭子さんINFORMATION

日本の女優、作家。東京都出身。
大学在学中の1997年、UHA味覚糖「おさつどきっ」のCMでデビュー。
テレビドラマを始め、女優として活動。
最近は小説やテレビドラマの脚本執筆など、活動の幅を広げている。
著書に『色鉛筆専門店』『しょーとほーぷ』『ワクちん』『バンクーバーの朝日』などがある。

オフィシャルサイト→FLaMme official website