祝!300回!│西山繭子の「女子力って何ですか?」

西山繭子の「女子力って何ですか?」

Writer

西山繭子

#300

祝!300回!

2026-10-10 21:39:00

 2014年4月から始まりましたこの連載、なんと今回で300回目を迎えました!これもひとえに、日本全国に15人ぐらいいる西山繭子ファンの皆様のおかげです。どうもありがとうございます。そして何よりも、こんなに地味で平凡な日々を過ごしているにも関わらず、1度も〆切を落とすことなく300回書いた西山繭子よ!よく頑張った!私が小池百合子ならば賞状の1つでも渡したいところですが、残念ながら百合子ではないので、この原稿を書き終わったら、ご褒美としてサンマルクカフェにでも行きたいと思います。何しろ株主優待を使えば20%オフですから。サンマルクも好きですが、最も足しげく通っていたクリスピークリームドーナツ渋谷シネタワー店が閉店してしまい、とても悲しい。朝8時からやっていたので、そこでゆっくりしてから映画というのが至福の時間だったのに。跡地に何ができるのだろう。日高屋だったらまだ許せるな。ちなみにクリスピークリームも応援の意味を込めて米国株を1株持っていますが、12ドルで購入した株が現在3ドル。おい!しっかりしろ!そのクリスピー閉店の数日後には渋谷西武が閉店。ニュースでも多くの人が思い出を語っていましたが、私はやはりトップスのカレーとケーキ。小さい頃に母が連れて行ってくれたなあ。その母は、父が結婚式で着るタキシードを仲間たち大勢でどやどやと選びに行ったのがとても楽しかったと懐かしそうに話していました。思い出の場所がなくなるのは寂しいものですね。こちらも跡地には何ができるのだろう。日高屋だったら良いなあ。日高屋A館・B館。連絡通路は3階と5階にございます。12年も連載を続けていると、このように街の様子はめまぐるしく変わっていくのですが、それに比べて私の変化のなさたるや。12年の間に結婚・出産などしていたらその道のりを感慨深く振り返れるのかもしれませんが、まごうことなき1人ですし、住んでいるところも一緒ですし、今着ているものもずっと愛用しているadidasの家着(1996年購入)だし、アップデートなし。しかもここ数年はOSの更新もされていないので、色んなところでバグを起こしています。体力の衰え、ほうれい線、「よっこいしょういち」と言わないと持てない米袋。36歳の時は自分のことをおばさんと揶揄しながらも心のどこかで「とはいえ、まだまだ可愛いし」と余裕をぶっこいていました。しかし48歳になるともう正真正銘のおばさん、いやおばさんというか疲れている時なんてむしろおじさん、おじさんというか洗面所の鏡に映った顔がほぼ伊集院静。思わず「新成人おめでとう」とかつぶやいちゃう。寄る年波にはあらがえないですなあ。それでも良いこともあります。見ず知らずの人でも気兼ねなく話せるおばさん特有のスキルが身についたこととか。あ、でも私の場合、ひとこと余計なことを言っちゃうんだよなあ。夏に撮影していた『夫婦と16歳』でも、主演の豆原一成さんが驚いて後ろによろめくというシーンでそれがとっても上手だったので「すごい!さすがの体幹!」と感動を伝えたのですが、それで終えれば良いものの「私だったら、後ろにひっくり返って頭打って死んでるよ」と続けてしまうのです。そんなことを言われた豆ちゃんが「そうだな、死んでるな」なんて返せるはずもなく「いやいやいや」と苦笑いをするしかない。豆ちゃんに気を遣わせてしまうおば。ああ、反省。先日も伊勢丹の化粧品売り場でチークのタッチアップをしてもらったのですが、そこでも余計なひとことを。何十色もあってよくわからなかったので、店員さんに私に合いそうな色を選んでいただき左右で違う2色を試させてもらいました。「右は華やかなローズ系で左はさらにお顔を明るく見せるピンク系です。いかがですか?」鏡の前で顔を右に向けたり左に向けたり100往復しましたが、違いがよくわかりません。でも、そこは社交性の高いおば、「あ、いいですね。迷っちゃいます。ちなみにその専用のブラシはいくらですか?」なんて買う気もないチークブラシの値段を尋ねてみたり。そして「ありがとうございました。参考になりました」とお礼を伝えてお店をあとにしようとしたところ、「今、左右別のお色ですのでお直しいたします」とちょっと慌てたように店員さんが言いました。「大丈夫です」「え、でも左右違うお色ですよ?」「大丈夫です、大丈夫です」と、ここで終えれば良いものの余計なひとこと病の私は「これで障子持ったら宴会芸とかできますし」と若い店員さんに伝わりようもないことを口走り、彼女をおおいに困惑させたのです。ああ、またしても反省。知らない人のために書きますと左右別々の変装をして1人2役をやるそんな宴会芸があるのです。定番は男女の痴話げんかです。と、気づけば記念すべき300回なのにここでも余計なことを書いて終わってしまいました。でも、さらに余計なことを書きますと、伊勢丹新宿店は店員がめちゃめちゃ多いので、ワンオペの日高屋に少しまわして欲しいです。『女子力って何ですか?』これからも応援よろしくお願いいたします!

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2026.10.10 配信

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西山繭子さんのINFORMATION

日本の女優、作家。東京都出身。
大学在学中の1997年、UHA味覚糖「おさつどきっ」のCMでデビュー。
テレビドラマを始め、女優として活動。
最近は小説やテレビドラマの脚本執筆など、活動の幅を広げている。
著書に『色鉛筆専門店』『しょーとほーぷ』『ワクちん』『バンクーバーの朝日』などがある。

オフィシャルサイト→FLaMme official website