vs赤井沙希戦(2015年1月6日)│「清野茂樹の60分1本勝負」

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「清野茂樹の60分1本勝負」

#002

vs赤井沙希戦(2015年1月6日)

2015-02-01 10:21:00

 さあ、青コーナーから赤井沙希、グウェン・ステファニーの曲に乗せてリングインを果たしました!本業はモデルというだけあって、174センチの長身と長い手足は見栄えがいたします! 

 思えば2012年4月から1年間、彼女は「ラジオ新日本プロレス」という番組で私のアシスタントを務めていたわけでありますが、今夜は挑戦者としてNWAのベルトを獲りにきました!父・赤井英和譲りのパンチには警戒したいと思います!!

「こんばんは〜!帰ってきましたぁ〜!」

  マイクの前での第一声はいつもの関西弁イントネーション。かつて私と一緒にラジオの生放送をやっていたアシスタントをまさか、まさか、プロレスラーにとしてゲストに迎えるとは思いませんでした。当時の赤井さんはプロレス知識ゼロのアシスタントでしたから。
 
 あの頃と同じ深夜の生放送。同じスタジオで、同じ座り位置で向き合うという、これはプロレスで言うところの凱旋帰国試合、いや“凱旋帰局”試合です。

 「前はいろいろ教えてもらったじゃないですか。『ラジオ新日本プロレス』をやるまでは私、プロレスを全く知らへんかったですから。私のベースは清野イズムです!」

 うれしいことを言ってくれるじゃないですか。正直、こっちからすると、「え、オレ、そんなこと言ったっけ!?」ってこともあるんですが。

 実は番組が終わって4か月が経った頃、DDTからプロレスの誘いを受けていた赤井さんから相談を受けたことがあります。リングに上がるべきかどうか悩んでいる彼女に対して私は曖昧なアドバイスしかできませんでした。しかし、あの頃の心配が杞憂に終わるほど、彼女には今、プロレスラーとしてのアイデンティティが芽生えています。

 「最低限、ケガせえへんだけの筋トレはしてるんですけど、数あるキャラクターの中でウチみたいな(細い)人もいていいと思うんですよ。それが窓口になって興味持ってもらって、会場に来てもらって、他の人にでもハマってくれたらいちばんうれしいんで。それでプロレスの人口を増やしていければいいなって。だってプロレス、こんな面白いんやもん!」

 なんという模範回答!

 「プロレスラーは体を大きくすべき」という固定概念にはとらわれず、どうやって自分のやってることを世間に届かせるかを考えている様は、すでにアントニオ猪木と同じ境地!も、もしかして、そのうち新宿伊勢丹の前で襲われることになるのでしょうか…。

 成長著しいかつてのアシスタント相手に防戦一方の中、時間切れのゴングに救われて213度目の防衛に成功した私。次に会う時はリングサイドから赤井沙希さんの試合を実況してみたいものです!!



2015年1月6日 60分1本勝負
△清野茂樹(時間切れ引き分け)赤井沙希△
※王者側が213度目の防衛に成功


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清野茂樹さんのINFORMATION

Writer

清野茂樹

1973年神戸市生まれのフリーアナウンサー。1996年に青山学院大学卒業後に広島エフエム放送に入社。2006年よりフリーに転向し、プロレスを中心とした実況を務める。その実況の領域はウサイン・ボルトのウォーミングアップや遠藤VSホリエモンのわんぱく相撲、ももいろクローバーZの楽屋中継から細野晴臣のステージにまで及ぶ。著書に「真夜中のハーリー&レイス 大人のプロレス入門」(東京キララ社)、「もえプロ♡女子のための”萌える”プロレスガイドブック」(PARCO出版)がある。廃盤プロレスレコードは1000枚を所持するコレクター&テーマ曲研究家の一面も持つ。

清野茂樹さんのオフィシャルサイト
www.kiyonoshigeki.com

真夜中のハーリー&レイス
www.jorf.co.jp/PROGRAM/nwa.php

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