vs常幸龍戦(2015年2月17日)│「清野茂樹の60分1本勝負」

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「清野茂樹の60分1本勝負」

#004

vs常幸龍戦(2015年2月17日)

2015-03-16 12:35:00

 青コーナーの花道、ちょんまげに着物姿で現れた常幸龍!鬢付け油の甘い匂いがスタジオ内に充満しております!なんと!現役力士のNWA挑戦は初めてだ!

 あの中邑真輔選手の入場テーマ曲「Subconscious」が流れるなか、156キロの巨体を揺らしながら今、四角いリングへと足を踏み入れましたー!大のプロレス好きとの噂ですが、いったいどれほどお好きなのでしょうか?

 「相撲の取組に入る花道の奥で見えないように、こっそりクネクネやってます。身体の力を抜くって(相撲でも)理にかなってるんです」

 なんと、相撲の中に中邑選手の動きを実践していましたか。関取のプロレス熱はホンモノで、近いうちに新日本プロレスのロゴで浴衣を作ろうと計画中だそうです。

 「テーマ曲も好きで、昔からひとりで集めてます。入場テーマ曲を書いてる本が売ってたんで、それをノートに書き取っていろんなCDショップを回ってました」

 しかも、私と同類のコレクターじゃないですか。

 え、柴田勝頼選手の曲も聴きたい?でも、そんなにプロレス好きなら、NHKにマイクを向けられた時に派手なパフォーマンスも期待したい!

 「本当は『滾ったぜ!』とか言いたいんですけど、やったらやったで叱られそうな気もするんで(笑)。そういうこと言った人、今までいないと思うんですけど。まあ…どっかでやってみたいですね」

 伝統と格式の世界、やはり空気を読むことが求められますよね。単に勝ち負けを競い合うスポーツではない魅力は、プロレスと同じと言っていいでしょう。

 そして、そのプロレスと大相撲が同じタイミングで人気が復活したのは面白いところ。世間ではスピード出世の遠藤や逸ノ城が注目されがちですが、常幸龍関も初土俵から十両までわずか6場所で昇進したという記録保持者。先場所は初めて横綱を破る金星も挙げました。大学の2年後輩でありながら、スポットライトを浴びている遠藤に対しては、かなり意識するところもあるようです。。

「(遠藤関と)やるからにはボコボコにしてやる、救急車でも呼んどけ!って気持ちでやってます。そう思ってたら、先場所は僕がやられてケガしちゃったんですけど(笑)」

 対遠藤戦の通算成績は1勝3敗。やっぱり、こういう人間関係をひとつ頭に入れるだけで、ほんの数秒の相撲の見方が全く変わってきますね。
 
 試合は156キロの圧力に押されながら、60分時間切れに持ち込んで219度目の防衛に成功。対する常幸龍関も初のラジオ出演でかなりスタミナを消耗と、お互いにハアハアと息を切らしながら握手で再戦を約束したのでした。



2015年2月17日
NWA世界ヘビー級選手権試合60 分1本勝負

△清野茂樹(時間切れ引き分け)常幸龍△
※王者側が219度目の防衛に成功


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清野茂樹さんのINFORMATION

Writer

清野茂樹

1973年神戸市生まれのフリーアナウンサー。1996年に青山学院大学卒業後に広島エフエム放送に入社。2006年よりフリーに転向し、プロレスを中心とした実況を務める。その実況の領域はウサイン・ボルトのウォーミングアップや遠藤VSホリエモンのわんぱく相撲、ももいろクローバーZの楽屋中継から細野晴臣のステージにまで及ぶ。著書に「真夜中のハーリー&レイス 大人のプロレス入門」(東京キララ社)、「もえプロ♡女子のための”萌える”プロレスガイドブック」(PARCO出版)がある。廃盤プロレスレコードは1000枚を所持するコレクター&テーマ曲研究家の一面も持つ。

清野茂樹さんのオフィシャルサイト
www.kiyonoshigeki.com

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