vs松江哲明戦(2015年3月31日)
2015-04-13 13:54:00
青コーナーに姿を見せた松江哲明、ジョン・キャファティ「ハーツ・オン・ファイア」で入場!映画「ロッキー4」の名シーンで使われたこの曲を聞いて、闘争本能に今、火を付けたか!?
ドキュメンタリー監督ならではの鋭い眼光で対角線に控えています。おっと、右手はシュートサイン!完全にやる気だ!
予定調和を崩す、虚実のギリギリを攻める作品がお好きだという松江さん。タイムリーな「報道ステーション」のコメンテーター騒動について振ってみたところ、
「あれは完全にドキュメンタリーです。面白かったですね、時間軸がグニャッと歪むかんじが(笑)。でも、テレビが放送する限り、時間軸は止まってないっていうスリリングさ!」
と、やはり、大好物を頬ばった時のような笑顔が返ってきました。
そう、ドキュメンタリーとは決して事実のみの記録ではなく、本質的にはプロレスと同じ。つまり、僕が使う「プロレス」という言葉と松江さんの言う「ドキュメンタリー」という言葉は置き換えてもまったく問題ないようです。
「カメラが回った時点で人っていうのは芝居するんですよ。そのへんを歩いてる人だって、八百屋のおばちゃんも役者もそうだし」
となると、ドキュメンタリーの楽しみ方もプロレスとイコールであり、松江さんが作ったドラマ「山田孝之の東京都北区赤羽」がどこまでリアルでフェイクなのか?なんて聞くのはナンセンスってもんですよ。
松江さんとの会話の中から、ドラマの裏側を想像し、僕は内心「ウヒョ!」と声を上げるのでした。
「映ってないものを楽しむというか、映せないものまで見て欲しいです。メディアをそのまんま受け取るんじゃなくてその裏を読む。一方的に受け入れるというのは危険であると同時に面白くないと思うんです」
たしかに。ドキュメンタリーに限らず、ドラマも報道もプロレスもいろんな角度から見た方が絶対面白いはず。「報道ステーション」の件も画面に映ってない部分も想像して考えるべきです。
「日本のドキュメンタリーって密着至上主義ですけど、アメリカやヨーロッパは過去の映像だったり証言だったりの素材なんです。映像がなければCGで作ってもいいじゃんっていう。日本はいまだに保守的で、僕はそういうのに抗いたいです」
うーん、頼もしい!
そんな松江さんには新しいドキュメンタリーのアプローチを期待したいところ。果敢に攻め込む挑戦者に「なるほど」を連発し、なんとか時間切れに持ち込んだ224度目の防衛戦でした。
2015年3月31日
NWA世界ヘビー級選手権試合60 分1本勝負
△清野茂樹(時間切れ引き分け)松江哲明△
※王者側が224度目の防衛に成功
1973年神戸市生まれのフリーアナウンサー。1996年に青山学院大学卒業後に広島エフエム放送に入社。2006年よりフリーに転向し、プロレスを中心とした実況を務める。その実況の領域はウサイン・ボルトのウォーミングアップや遠藤VSホリエモンのわんぱく相撲、ももいろクローバーZの楽屋中継から細野晴臣のステージにまで及ぶ。著書に「真夜中のハーリー&レイス 大人のプロレス入門」(東京キララ社)、「もえプロ♡女子のための”萌える”プロレスガイドブック」(PARCO出版)がある。廃盤プロレスレコードは1000枚を所持するコレクター&テーマ曲研究家の一面も持つ。
清野茂樹さんのオフィシャルサイト
www.kiyonoshigeki.com
真夜中のハーリー&レイス
www.jorf.co.jp/PROGRAM/nwa.php
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