vsコムアイ戦(2015年4月7日)
2015-05-12 10:16:00
今、花道に姿を見せた!音楽界に旋風を巻き起こす軍団、水曜日のカンパネラのコムアイ!ノースリーブにフライトジャケットを羽織ってのコスチュームでリングへと歩を進めます!!入場テーマは「炎のキン肉マン」だー!!
「私、ライブやる時はキン肉マンの仮面を被って、金色のガウン羽織って、会場のどこからか現れて…人がびっくりすることやりたいんですよね。だから、プロレス見てると勉強になることがたくさんあります」
去年、人に薦められてYouTubeで見た男色ディーノ選手とヨシヒコ選手の試合がプロレスとの最初の遭遇だったとか。
「プロレスって『他の格闘技と比べて本気じゃないから』って蔑まれるじゃないですか。でも、プロレスは平和で高貴なエンタメだと思うんです。いい試合にするスキルと、勝つことの両方が同じくらい評価されるのがプロレスだと思うし、そういうところに惚れました」
なんと、お目が高い!
こんなこと言われたら、プロレス男子はコムアイさんに惚れちゃいますよ。というか、惚れました。プロレスってやっぱり弱者のものだと思うのです。
「私はできない人が好きですね。哲学者の言葉で“生きる”っていうのは2つ意味があって、ひとつはそのままの意味で生きる、もうひとつは死を回避するって行為だと。働くことや人間関係を円滑にするっていうのは殺されないように、食べていけるっていうことで死を回避することだと思うんです。仕事ができる人っていうのは死を回避する行為が得意なだけで、私は純粋な“生きる行為”をしてる人の方に惹かれます」
さすが、現役大学生の考察。プロレスこそ、プリミティブな衝動で動く人たちの集まりですもんね。
さて、プリミティブと言えば、コムアイさんはライブ会場で鹿の解体を披露した唯一の人なのです。
「田舎で自給自足の生活を体験したことがすごく面白かったんです。鹿肉を食べてみたら美味しくて。都会で興味の無い人に鹿食や鹿の解体見せるにはどうしたらいいのかなと思って、ライブと鹿の解体を合体させました」
鹿に限らず、牛も豚も畜産場と食肉売り場の間について伝えるメディアはほとんどありません。魚はいいけど肉はダメという不文律。でも、「面白いと思ったもの自分で伝えたい」というストレートな思いこそ最高にプリミティブ!
…なんて話に花が咲いたところで時間切れのゴングが鳴って試合終了。一瞬にして物事の本質を見抜く挑戦者の攻撃に防戦一方ながら、辛くも225度目の防衛に成功したのでした。
2015年4月7日
NWA世界ヘビー級選手権試合60 分1本勝負
△清野茂樹(時間切れ引き分け)コムアイ△
※王者側が225度目の防衛に成功
1973年神戸市生まれのフリーアナウンサー。1996年に青山学院大学卒業後に広島エフエム放送に入社。2006年よりフリーに転向し、プロレスを中心とした実況を務める。その実況の領域はウサイン・ボルトのウォーミングアップや遠藤VSホリエモンのわんぱく相撲、ももいろクローバーZの楽屋中継から細野晴臣のステージにまで及ぶ。著書に「真夜中のハーリー&レイス 大人のプロレス入門」(東京キララ社)、「もえプロ♡女子のための”萌える”プロレスガイドブック」(PARCO出版)がある。廃盤プロレスレコードは1000枚を所持するコレクター&テーマ曲研究家の一面も持つ。
清野茂樹さんのオフィシャルサイト
www.kiyonoshigeki.com
真夜中のハーリー&レイス
www.jorf.co.jp/PROGRAM/nwa.php
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