vsケンドー・ナガサキ戦(2015年5月19日)│「清野茂樹の60分1本勝負」

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「清野茂樹の60分1本勝負」

#008

vsケンドー・ナガサキ戦(2015年5月19日)

2015-08-20 17:02:00

 ついに昭和のプロレスラーがやってきました、ケンドー・ナガサキ!入場テーマは80年代、新日本マットでアントニオ猪木らと闘っていた頃に使用していた竜童組の「カムイ伝説」であります!

  現役を引退してから表舞台から姿を消した男が、ベルトを狙って本当にスタジオに来てくれるとは!

「ラジオ、クルマの中でいつも聞いてます。演歌聞いたり、カウボーイの歌を聴いたり。投稿?フフフ、しませんよ(笑)」

 おっと、ラジオに対して愛着を感じて下さっているのか、喋り出しはにこやか。でも、相手は何と言っても“喧嘩最強”と言われた方ですから油断は禁物!やはり、慎重に闘わねばなりません。

「ブルーザー・ブロディとプエルトリコで一回喧嘩になったことあるんですよ。タッグマッチの試合中にオレの竹刀を折られたから、怒って拳入れて、蹴りも入れて何でもやりました。そしたら向こうも『 Take it easy ! 』って言って。それ以降、態度変わりました」

 あのキングコングをねじ伏せた話を顔色一つ変えずにさらっとするあたりが実に恐い…やられる前にやれ、というのが喧嘩の鉄則で、その教えはコーチだった山本小鉄さんによるものだとか(そんなナガサキさんの前歯は山本小鉄さんとの試合で折られたそうです)。

 アメリカ、カナダ、プエルトリコ、いろんな土地でガンガン激しい試合をやり、終われば酒を飲んで、絡んできたファンを椅子でぶっ飛ばしたという武勇伝にシビれながらも話題が下半身へと移ると、さらにスイッチがオン!

 「我々(プロレスラー)に着いてくる女の人いるんですよ。向こうから『付き合ってくれ』とか来ます。(彼女たちは)控え室から出る時に外で待ってますし、飲み屋にも来てますし。2人まとめて相手したことありますよ。お母さんと娘。ハハハハ」

 ノンストップで飛び出すセックス、ドラッグ、バイオレンスのエピソード。まさにウッドストックのようなエピソードの連続には、僕はただただ「へぇー!」を連発するのみ…。こんな話は今のレスラーからは絶対に聞けませんよ!

 それにしても、このケンドー・ナガサキさんが考える“骨のあるレスラー”とはどんな人なのでしょうか?

 「バック取ったり、アマチュア的なことできる人は凄いですね。そういうのはいっぱいいるんですけど、(オレは)負けないですよ。じゃないと、メシ食っていけないから」

 プロとしての矜持と自信に溢れた言葉に僕はまたもやクラリとしながら、なんとか時間切れに持ち込み辛くも王座防衛…網走生まれの“喧嘩最強”は喋っても最強なのでした!



2015年5月19日
NWA世界ヘビー級選手権試合60 分1本勝負

△清野茂樹(時間切れ引き分け)ケンドー・ナガサキ△
※王者側が230度目の防衛に成功


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清野茂樹さんのINFORMATION

Writer

清野茂樹

1973年神戸市生まれのフリーアナウンサー。1996年に青山学院大学卒業後に広島エフエム放送に入社。2006年よりフリーに転向し、プロレスを中心とした実況を務める。その実況の領域はウサイン・ボルトのウォーミングアップや遠藤VSホリエモンのわんぱく相撲、ももいろクローバーZの楽屋中継から細野晴臣のステージにまで及ぶ。著書に「真夜中のハーリー&レイス 大人のプロレス入門」(東京キララ社)、「もえプロ♡女子のための”萌える”プロレスガイドブック」(PARCO出版)がある。廃盤プロレスレコードは1000枚を所持するコレクター&テーマ曲研究家の一面も持つ。

清野茂樹さんのオフィシャルサイト
www.kiyonoshigeki.com

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