ぎっくり首
2019-11-20 12:14:00
だんだんと寒くなってきましたね。私も先日、湯たんぽを出して冬支度をしました。築20年以上の小さな1Kなので、使用できる暖房器具は限られます。石油ストーブはもちろんのこと、憧れの暖炉などもってのほかですね。大丈夫なのはファンヒーター、オイルヒーター、パネルヒーターあたりでしょうか。毎年、冬になるたびに検討するのですが結局のところ「夏場にしまっておく場所がない」という理由で買わずじまい。今年も頑張って湯たんぽのみで乗り切ろうと思います。しかし寒くなってくるとどんなにストレッチをしても身体がかたくなりやすいのが悩みのタネ。今は1月に行われるバレエの発表会のために週3、4日は練習に励んでいるのですが、なかなか改善されません。「ああ、肩も背中も腰もパンパンだあ。今日は早めに寝よう」と8時にベッドに入った夜に事件は起きました。夜中に目が覚めた私は、時計を見ようと首を動かしました。すると次の瞬間、脳天を突き抜けるほどの痛みに襲われたのです。うわ!やっちゃった!数年に一度、私を苦しめる『ぎっくり首』であります。肩、背中、腰の疲れや凝りが蓄積してそれが首で爆発するというのが私のパターン。ただここ最近は「奴(ぎっくり首)の気配がしてきたぞ」と異変を感じると鍼に行くなどして防げていたのですが、今回は忙しくてそれが出来ませんでした。しかも今回の痛みはいつもの比ではない。頭の重さというのは平均で5~6kgといわれていますが、賢い私はさらに平均値を上回っているはず。たぶん30kgぐらいかな。それを首が支えているのですから負荷は相当なものでありましょう。本来ならば枕に頭をもたげている姿勢というのは、首が休まっている状態なのですが、そうしていても痛い。右にも左にも動かせなければ、起き上がることもできません。天井を見上げながらさてどうしたものかと考えます。この状態で会社に行くなど絶対に無理。でも「首を痛めて」と言って、この窮地が伝わるだろうか。作家、女優の傍ら契約社員として働き始めて2年と少し、これまでに病欠をしていないことが唯一の誇りでありました。バカな小学生のようですが、会社で働くようになってからは健康の大切さをさらに痛感。だって急なお休みは、他の人に迷惑をかけてしまうから。「ちっ!西山が休みのせいで残業だよ!」人に嫌われたくない私としては、そこは避けたい。でも首は一向に動かない上に痛みは増すばかり。仕方なくお休みをさせて欲しいと連絡をしました。このぎっくり首になる前の2週間ほどは本当にバタバタしていました。週4日の会社勤めがあって、原稿の〆切があって、ドラマの撮影があって、そこにバレエの発表会の練習があって。1番辛かったのは会社での仕事を終えてから撮影に行き、朝まで撮影をして、そして再び会社に出勤するという日でした。もうヨレヨレだったなあ。そんなスケジュールがたたっての今回でした。そろそろ働き方を改めなくてはなあと思いました。
このぎっくり首、どうしたら治るかといえばもう『安静』以外の方法はありません。ただ今回は安静にしていても痛いということで、念のため近所の整形外科で診てもらうことにしました。レントゲンを撮ってもらった結果「ストレートネック気味ですね」と想定していた診断。私は原稿を書いていると、背中が丸まってどんどんと首が前に出てきてしまいます。数年前の誕生日に事務所の社長にSteelcaseの快適な椅子を買ってもらったというのに、座り方が悪ければまったく意味がありません。病院では理学療法士さんとリハビリなるものも行いました。教えていただいた運動をすることでストレートネックが改善されるらしいので、頑張って続けていこうと思います。ふってわいた休日ですが、首が痛くて本を読むのもテレビを見るのも、そして食事をするのも難儀でありました。ああ、こんな最悪の日のために貴重な有給を使わなくてはいけないなんて悲しい。悲しすぎる。翌日も首は一向に動く気配を見せませんでしたが、夜には前々から友人との約束があったので外出しました。まずはシャンパンで乾杯したのですが、首が動かないからうまく飲めない!お店の方に「すみません…。ストローありますか?首が動かなくて、飲めないんです…。」と伝えました。親切な店員さんは、そのあとに頼んだ赤ワインにもストローをさしてくださりました。赤ワインをチュウチュウと吸うおばさんを周りの人は不審な目で見ていましたよ。女子力ゼロ。しかもカウンターの席だったのですが、首が動かないからほとんど友人の顔が見られない。健康って本当に大事だなあ。そして今回の反省をもとに購入したのがこちら。首を温めてくれるサポーターです。今もつけていますがぽかぽかと快適であります。皆さんも身体の凝りにはご注意くださいませ!
日本の女優、作家。東京都出身。
大学在学中の1997年、UHA味覚糖「おさつどきっ」のCMでデビュー。
テレビドラマを始め、女優として活動。
最近は小説やテレビドラマの脚本執筆など、活動の幅を広げている。
著書に『色鉛筆専門店』『しょーとほーぷ』『ワクちん』『バンクーバーの朝日』などがある。
オフィシャルサイト→FLaMme official website