https: 3つの目標│西山繭子の「女子力って何ですか?」

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西山繭子の「女子力って何ですか?」

#246

3つの目標

2024-07-07 22:09:00

 イギリスでは14年ぶりの政権交代。国民の声を無視し続けた政策がもたらした結果とのことですが、そのニュースを見ながら、まともな選挙ができる彼らを心の底から羨ましく思いました。都知事選の政見放送、本当に酷いことになっていましたからね。それでも七夕の日には、ドラマの撮影を終えて投票へ。暑さがピークの時間帯でしたが、受付には列ができていました。とはいえ今回の投票率も60%ほど。40%の都民は何をしているのでしょうか。いつかラオスのように投票率が98%になれば良いなと思います。結果は小池百合子さんが3期目の当選。ぜひとも東京都のために頑張っていただきたいです。懸命に働いて納めた税金を、都庁のプロジェクションマッピングなんかに使わないでください。
 そんな7月のはじまり。気づけば今年も半分が過ぎてしまいました。私は毎月、カレンダーにその月の目標を3つ書き記します。例えば『毎日腹筋をする』とか『1日1つ四字熟語を覚える』とか、そんな感じのもの。まあ、書くだけでだいたいは3日坊主です。それがなんと珍しいことに、先月はすべて達成できたのです。やればできるじゃん、私。まず1つめは『スマホは1日2時間以内』。この目標を立てたきっかけは香港旅行でした。店を調べて、地図を見て、広東語を調べて、店によっては注文はQRコード。目の前に料理が並んだら写真をパチリと撮って「今日もワンタン麺」と母にLINEを送ります。そして支払いはスマホに入れた八達通アプリで楽々。便利な世の中になったものだわーと就寝前に何気なく使用時間を見たところ、なんと7時間!せっかく香港にいるのに7時間も液晶を見ていたとは!ということで、6月は1日2時間以内の目標を立てました。実行してみると、最初のうちはこれがなかなか大変。勤めている会社ではLINE WORKSを使用しており、またマネージャーとのやり取りも基本的にはLINEです。まず、これらを可能な限りパソコンでの作業に切り替えました。PayPay、ハチペイ、クリスピークリームドーナツのアプリなど、スマホでしかできないことはとにかく手早く。それでも電車の時間を調べたり、雨雲レーダーを見たりしていると使用時間はあっという間に1時間を超えてしまいます。そうなると何となくスマホを眺めるなんてことはまったくできません。おかげで6月は読書量がさらに増えました。激しい雨が窓に打ちつけるドーミーイン高知の部屋で読んだ田宮虎彦の『足摺岬』は、胸に迫るものがありました。そうそう、1泊で高知に行ったのですけどね、スマホをほとんど触らずとも楽しい旅ができましたよ。この2時間以内ルールは、なかなか良い規律だと思ったので現在も継続中です。2つめは『コンビニに行かない』。これに関しては、これまでも何度か実行しているのでまったく難しくはありません。なので6月はこれに並行して、まったくお金を使わない日、いわゆる「ノーマネーデー」を意識的に増やしました。結果は19日。あと1日で20日だったのですが、6月中にクリスピークリームドーナツであと130円使わなければ7月のランクが最上級のプラチナから陥落してしまう!ということで会社帰りにシナモンシュガーを1個購入。ノーマネーかクリスピーか。そりゃクリスピーでしょ、ってことで後悔なしであります。3つめは『身体を整える』。ここ数年はメニエール病に悩まされていたり、片頭痛がしたり、何かと不具合が出ています。年齢的に更年期にさしかかっていますから当然とはいえ、少し前に冠攣縮性狭心症の発作に襲われた時は、さすがにまずいなと思いました。毎日早寝早起きをしてウォーキングをして食事にも気を遣っているのにーと、受診した循環器科の先生に泣きつくと「まあ、やはりストレスですよね」とざっくり。ということで『身体を整える』は、とにかくストレスを抱えないこと。理不尽なことを言われても「はい、はい、はーい」、悪意に満ちた着払いにも「はい、はい、はーい」、別に命をとられるわけじゃなしと思えば、たいていのことは乗りきれます。おかげで6月は身体の不調はゼロ。受け流すって大切です。これはこの先もずっと続けていきたい心がけであります。そうこうして決まった今月の目標は『化粧をする』『毎日PAOを振る』『気を遣わない』です。3つめは目標にするまでもなく実行できているという声が聞こえてきそうですが、私としてはまったく自覚がありません。今月こそ達成できるように頑張ります。写真は曇天の桂浜ぜよ。

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2024.7.8 配信

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西山繭子さんのINFORMATION

Writer

西山繭子

日本の女優、作家。東京都出身。
大学在学中の1997年、UHA味覚糖「おさつどきっ」のCMでデビュー。
テレビドラマを始め、女優として活動。
最近は小説やテレビドラマの脚本執筆など、活動の幅を広げている。
著書に『色鉛筆専門店』『しょーとほーぷ』『ワクちん』『バンクーバーの朝日』などがある。

オフィシャルサイト→FLaMme official website